ガシャン!!!!



あそこからどうやって逃れたのか…



気が付くと私はベッドから飛び降りて、部屋の片隅でへたり込んでいた。



火事場の馬鹿力とはこのことだろうか。



点滴棒がぶつかった衝撃で大きな音を立てて倒れ、チューブが引っ張られて腕から抜けてしまっている。



採血の途中で針が抜けてしまった右腕からも血が流れていた。



大きな音を聞きつけて、何事かと看護師が駆けつけてくる。



部屋の中の惨劇を見て、一瞬怯んだように見えたものの、血だらけの私を見つけ、一歩こちらへと足を進めた。