一通り検査が終了し、救急のベッドに寝かされている私の耳へ、うっすらと入ってくる2人の話し声。



「…いや、俺が…」



「わかりました。じゃあ僕は…」



何か話してる…



嫌な感じだな…



シャッとカーテンが開かれ、颯くんが入ってくる。



その顔を見た途端、嫌な予感が確信へと変わった。



「…やだ。」



「まだ何も言ってないだろ。」



颯くんは苦笑いだ。



「わかるもん。」