だから恵那ちゃんを怒る気にはなれなかった。



「自分のこと、大切にしていこうね。」



恵那ちゃんに言っているようで、これは自分への言葉だ。



病気があったとしても、楽しく幸せに生きてほしい。



そのお手伝いがしたい。



彼女の背中を擦りつつ、そんなことを考えていた。