「そんなことっ…そのうち慣れるから…っ」



とは言ったものの、いつになったらこの恐怖心から解放されるのかは正直わからない。



颯くんが聴診器を手にしたのを見て、慌ててギュッと目を閉じ身構える。



けれど、それが肌に触れる瞬間は一向に訪れなかった。



あ、あれ…?



恐る恐る目を開ける。



予想に反して、そのまま強引に聴診されることはなく、聴診器も元の位置へと戻されてしまっている。



静かにこちらを観察する颯くんと目が合った。