ハッと顔を上げ、慌てて頬を伝う涙を拭う。



「待たせてごめんっ…!梨央…?」



数秒後、床に座り込む私を見つけた真ちゃんがこちらへと近づいてくる。



「泣いてるの?」



優しい声。



それだけで私の涙はまた溢れる。



泣いている場合ではないのに。



涙でぐちゃぐちゃの顔を必死に上げ、声を発する。



まず伝えないといけない言葉があった。