「あの時は悪かったな。酒にやられて矢崎さんに甘えてしまった。」

「…やだなぁ、難波さん。謝らないで下さいよ。7年越しの事件が解決して気が緩んぢゃったんでしょ?大丈夫ですよ、ちゃんと分かってますから。」

あの時、私は泣いていた。

事務所にいた難波さんにも私の泣き声が聞こえていたみたいで、翌日にもきちんと謝ってくれたのに。

今また謝られると、何だか気恥ずかしくなってしまうよ。

「少しは大人になったみたいだな。」

「まぁね!ついに私もアラサーですよ。」

「25か。出逢った頃はまだまだ垢抜けないひよっこだったのに。」

親のような目になる難波さん。こうゆう表情されると、くすぐったい。