中学生になり、別々の部活に入った。

俺はバスケ部、サクラは料理部。

サクラは部活とは言えないような部活に入ったが、どうやら料理が上手くなりたかったらしい。

サクラの方は、部活があったりなかったりで、時間も遅くなるまで活動しない。

一方俺は、夜まで練習があった。

必然的にバラバラになる2人。

最初サクラは俺の部活が終わるまで待っていた。

俺は……迷惑を掛けている気がして、断った。

サクラの顔に落ちた影が、俺の心を締め付ける。

中学一年生の夏。

俺はサクラを異性として意識していたことに、ようやく気が付いた。