絶え間なく続いた。

毎日一緒に帰って、家に着いたらランドセルを玄関に投げる。

「遊ぼうぜ!」

「うん!」

毎日同じことを繰り返していたんだ。

それでも飽きない。

2人で遊んでいるうちに、近所の小学生も寄ってくるようになったから。

その頃から、しだいに冷やかしはなくなった。

みんな『2人が一緒にいること』を普通だと認め始めていたみたい。

声を掛けられていろんな奴と遊んだ。

でも毎日顔を合わせるのは俺とサクラだけ。

2人だけでも十分楽しかった。

仲間が増えれば、2人だけの時とは違う楽しさがあった。

夕方になれば、帰路は2人になる。

「今日ね、宿題わすれて怒られたんだー」

「知ってるよ。同じクラスだもん」

「そっかー」

くだらない会話も、サクラの話ならイライラしない。

何気なく後ろを振り向けば、手をつないだ2人の影が長く、長く伸びていた。