翌日。
やっぱり、みんなの冷たい視線は変わらなかった。
人の噂は七十五日なんて言うけど、そんなに待てるかな。
漫画とか小説とかでは、こういう時支えてくれる友達とかいるけど現実はやっぱり物語通りにはいかないみたい。私には誰もいない。
そればかりか、この冷たい視線の中心は愛依。みんな愛依のためを思って、私を睨んでいる。
誰も私の味方なんていない。
昼休み。
誰もいない校舎裏で、一人お弁当を食べていた。
空き教室にいれば桐ヶ谷くんがいるし、屋上にはヤンキーたちがたむろしている。
教室はみんなの視線が痛いから。
この時間、校舎裏には誰もいないから丁度良い。
机とかないから、お弁当は少し食べにくいけど。
「こんな所で、一人でお弁当?」
誰もいないと思っていたから、突然声をかけられて思わず立ち上がってしまった。
「な、成瀬くん」
声をかけてきたのは成瀬くんだったみたい。