トイレに行ったついでに何か軽食を買って来るという成瀬くんと別れてから数十分。
流石に遅すぎない?軽食を買う所が混んでいたとしても、ここまで遅くならないよね。
携帯にかけてみる?いや、本当に混んでいるだけかもしれないし。だとしたら、急かしているみたいで、嫌だ。
でも、心配だし。
んー、ここは愛依に連絡するべき?でも、二人の邪魔なんて……。
そうだ。あの二人はきっと今頃……。
あー、もう。また考えている。こんな暗い気持ち嫌なのに。
「あれれ、遊園地で、一人でどうしたのかなぁ?お嬢さん?」
「え?」
なんか気持ち悪い声だなぁと思って、顔を上げてみると
「!?」
こ、この人達前に桐ヶ谷くんに喧嘩を売っていた人達だ!
舐めるように見られていて、鳥肌が立つ。