藤宮に引っ張られ、俺はジェットコースターの列に並んでいた。



朝一で来て、二時間待ちとかありえねぇんだけど。



「この行列に怒っているの?それとも、光凛から引き離したこと怒っているの?」



本当に、この女の考えていることは分かんねぇ。
協力するとか言っといて、結局こうやって俺と綾瀬を離して。
何が狙いなんだよ。



「クスッ。正直に言おうか?私、叶斗くんと光凛のこと応援なんかしてないよ。むしろ逆。叶斗くんが光凛のこと嫌いになれば良いって思っている」



薄々勘づいてはいたけど、こうやってはっきり言われるとなんか怖いな。
綾瀬のこと、友達と思ってないのか?



「だから、今日は私のためなの。私が叶斗くんと付き合えるためのデート。光凛も協力してくれるって」



「は?」



綾瀬が、協力?