許してくれるってこと?じゃあ、私の気持ちを
「閉じ込められたって成瀬くんから聞いたの。それなら仕方ないよね。一緒に帰っていたのも、桐ヶ谷くんに送ってもらっていたんでしょ?それなのに私、勘違いして殴ってまで。本当にごめんね?」
「え、あの……」
なんか違う解釈されているよ。
私は桐ヶ谷くんのこと
「閉じ込められて仲良くなったんだよね?だったらさ、協力してくれない?私と桐ヶ谷くんが付き合えるように」
「え……」
「空き教室に通い続けて友達にはなれたんだけど、どうしてもあと一歩が踏み出せないって言うか。だから、今日この四人で遊びに行こうと思って。私と桐ヶ谷くんが仲良くしていたら光凛一人になっちゃうでしょ?だから、成瀬くんも誘ったの。お願い。成瀬くんと協力して私と桐ヶ谷くんが付き合えるように協力して欲しいの」
愛依と、桐ヶ谷くんが付き合えるように……。
仕方ない、よね。
私は桐ヶ谷くんと仲良いわけじゃないし、桐ヶ谷くんも多分愛依のこと気になっているんだろうし。
だったら、愛依の言う通り協力して私は成瀬くんと……。
「分かった。私なりに協力してみるね」
この叶わない気持ちは隠すしかないんだよね。
成瀬くんに絡まれる桐ヶ谷くんが、愛しくて仕方ないのに手を伸ばすことができなかった。
多分、愛依のためにも自分のためにもその方が良いって心の中で思っていたから。