「ちょっと!なんでスルーするわけ!?」

「なんだ、話しかけてほしかったのか?」

「いや、別にそうゆうわけじゃ…」

「なんだ、それなら、俺は帰る。」


そう言って再び後ろを向いて歩いていく。
今までみたいにバカにされないのが気持ち悪くて、白石祐陽に言った。


「白石祐陽!テスト、どうだったのよ。」

「何だ、それが気になっていたのか。俺のテストの心配より自分のをしたらどうだ?どうせ、数学が出来なかったんだろうがな。」

「うっ…」

「なんだ、図星なのか?わかりやすいんだな、海堂奈々は。」

「うるさいわね…仕方ないじゃん。」

「俺様が教えてやった唯一の教科なのにな。それが出来てないんじゃ、他のも無理だろうな。てことで、この勝負は俺の勝ちで、勉強会に付き合ってもらうぞ。」

「ま、まだ結果がわかるのは1週間後よ!早まらないでよね。」

「それでも、俺には結果が見えてるさ。図書室に…いや、図書室以外でもお前といることがな。」


嬉しそうに笑って、去っていく。
私は、もう話しかけたりはせず、家に戻った。


買い物を頼まれていたが、そんなのに行ってる暇なんてない。
お母さんごめんなさい。嫌な奴と3年間過ごしてしまうことになるより、地獄はないの。


深夜の2時まで、テスト勉強をした。
5時間くらいしか睡眠を取ることができなかった。