「今、何考えてた?」

「え、えーと…あは、あはははは」


そんな空笑いをするあたしにお構いなしに、虎太郎はもっと距離を詰めて瞳を射抜くように見つめてくる。
テニスをしている時みたいに真剣な表情に、息が詰まるそうになって。
…どうしていいのか分からずに、少しだけ視線を逸らすとハァと溜息をつかれた。