「そうなんだ…。で、いま美月ちゃんはお家にいるの?ひとりで大丈夫かな?」
「沢村さんとか由真ママからは暫く家にいろって言われてるみたいなんすけどね。
うちらも毎日家に行ってるからだいじょうぶっすよ~!!!それに佐竹さん家までは来てないみたいですし~!
それに体の事もあるし、心配してるんすよね~!
まぁ今月いっぱいで結局辞める予定だったから、お店さえ辞めれば佐竹さんのストーカーも収まると思いますけどね!!」
「ちょっと!愛ちゃん!」
愛の言葉に、るなは引き留めるように焦る姿を見せた。
美月がお店を辞める…?そんな話、沢村からも、由真からも聞いてなかった。
「え??美月ちゃんお店辞めちゃうの?」
全然話が理解出来ない。
「移籍するの?どっかのお店に」
愛とるなはますます困ったような顔をして、お互いに顔を見合わせる。
ふたりのいつもと違った態度に、ますます不安な気持ちは大きくなっていく。
「ねぇ!美月ちゃんもしかして何か病気なの?
最近ずっと具合い悪そうにしてたって聞いたし、早退とかもしてたよね?
本当にだいじょうぶなの?!」
るながわたしの顔をじいっと見つめて、小さな声で言った。
「さくらさん優しすぎですよ…。
美月の事なんて放っておいたらいいじゃないですか…」
「何言ってるの?仲がいいとか悪いとかの問題じゃなくて、同じお店で働いてるんだよ。
心配になるの当たり前だよ……」