「俺今日、いいこと沢山言ったのにな。褒めたのにな、、、」




「っ!!ずるい!!!」




私がそう言うとまた声を出して笑い出す。




「ごめんごめん。もう虐めないからさ。ほら、夏休みだってあと少しだし、バイトで忙しかったからさ。もうちょい、一緒に過ごせたらなーと思って。」





「プラス課題も終わらせようと?」




「そうそう。いいでしょ?りなちょん。」




「もう!、、、、、、分かったよ。」




「やったー!!」





「なんか、伽斗といるとロマンチックの欠けらも無い。」





「そうー?じゃあ、こうする?」




そう言って繋いだ手を離して、指をからませてきた。




これ、、、、恋人繋ぎ、、、、、、





「あれ?赤くなった。」




「いじわる!!もう、今日の伽斗分かんない!!」




「あははっ!!なんか、莉那のこといじるのにハマっちゃったー!!」




そんな冗談言いながらも、私が手を離そうとすると、もっと強く握ってきて離さないくせに。




分からないよ。




伽斗。





でもどうしよう。




私だって分からないよ。




いじわるされてるのに、




からかわれてるのに、




伽斗のことが





好きなんて。




わたしもきっと、どうかしてる。




でも、離さないで。




今、




好きだって気づいたばかりだから。




もうちょっと、実感していたいの。




「ありがとっ!!」




「ん?なにが?」




急に言ったから聞き返された。




「なんでもない!!いいから、伽斗はどういたしましてって言えばいいの!!」