さぁ、今日はどの本読もうかな〜。




放課後、部活のない日、私はよく図書室に来るようになった。





家に帰りたくないってのもあるけどね。




本を読むのが好きなの。




読んでいる間は現実を何も考えずに過ごせる。




その世界に入り込んで、登場人物になりきって。




あっ、これ面白そう!!




私は本を取り出してカウンターに行く。




「これ借りまーす。」




「あっ、莉那ちゃん!これ借りるなんていい趣味ね!」




「ほんとですか!?ありがとございます。」





図書室の司書の先生とは、何回か私が来るうちに仲良くなった。




面白くて、優しくて、私からしたら理想のお母さんって感じ。




「はい、読んだら感想教えてね!」




「分かりました!ありがとございます。」




図書室から出ると、




「莉那ーーー!!」




私を呼ぶ声。




振り返ると、




「あっ、葉月葵。」