伊藤さんは図書館にいるスタッフで、司書の先生と友達らしい。




私のことを知ってから、ますます仲良くなってるみたい。




適当にいい本がないか見てみる。




あ、これ読んだなー。




面白かったけど、続編ないのか。




いくつか手に取って、面白そうなのを借りた。




「じゃあ、これ。夏休み明けに返却です。」




「ありがとうございます。じゃあ、また!」




先生に挨拶して、この涼しさがなくなるのは嫌だけど、意を決して外に出た。





「あっつ!!」





本当に暑い。




家に帰るのもなー。




どっかカフェにでも行こうかな。




そう思っていると、突然の電話。




「はい、もしもし。」




「あっ、莉那?私、葉月葵だけど。」





「うん。どうした?」




「今ちょうど生徒会終わってさ、ちょうど莉那がいるの見えたから。」





「ん?どゆこと?」