なんかこれ以上に見てダメな気がして、私は応援席に戻った。





「あれ?莉那リレーじゃないの?」




コーラ片手に伽斗が来た。




「あっ、うん!ハチマキ結んでもらいたくて。」




「俺で良かったら結ぼうか?」





「結べるの?」




「いやいやなめすぎですよ、莉那さん。これでも長男だからね?」




「関係あるの?」




冗談を言いながらも、キュッと結んでくれた。





「ありがと!行ってくるね。」




「おぅ。」




そう言うと、伽斗は私の髪をそっと撫でた。





ん?




と不思議そうな顔をしていると、なんでもないとはぐらかされた。





まぁ、いっか!




私はグラウンドに急ぐ。




そして、リレーが始まって。





「莉那っ!」




「はいっ!!」





元テニス部を舐めないでよ!!





そう心の中で呟いて、思いっきり走る。





すると、