父は婿だったから、母のお母さん、つまりおばあちゃんやおじいちゃんと仲が悪かった。




娘が大事だから。





それは分かる。




でも、喧嘩していると、いつも家族は母の味方をした。




父の味方はほぼいなかった。





それでも、私が高校生になるまでこの生活をしていた。





この家の普通だった。





私は父が苦労しているのも知っていたし、母が悪い時があるのも知っていた。





計画通り、ひとつのミスもなくこなしたい母





バカでも好きなことをして楽しく生きたい父






そんなふたりが仲良くしていくなんて、ハナから無理じゃない。





中学生の私でもわかること。





でも今、私の聞いたことはなんだろう。





「離婚することにしたから。」





ご飯を食べながらサラッと言う母。




父は出ていくらしい。




前から薄々分かっていたけど、改めて聞くと心臓に響くものがある。