「今から伊知のこと迎えに行くんだろ?」




「うん!!ほら、だから急いで荷物持って!!」




2人を急かすと病院を後にする。




いつもは1人で帰ってくる伊知だけど、久しぶりに響樹に会えたら嬉しいかなって思って。




響樹も嬉しそうだしね。




児童館の外で伊知を呼ぶと、




「響樹お兄ちゃんっ!!」




そう言って思いっきり抱きついた。




「伊知。久しぶり。」




「会いたかったよぉーーーーー!!!ぅっ、死んだかと思った!!」





「このくらいで死なないわ!!人間なめんなよ!!」




その姿を私と伽斗は後ろから見ていた。





「良かったな。嬉しそう。」




「うん。伽斗もありがとう。ほんとに。」




「あっ、伽斗お兄ちゃん!!久しぶりー!」




「久しぶり!!伊知!!」




伊知は伽斗にも懐いて、2人のお兄ちゃんができたみたいだ。





でもそんな関係はわたしにとったら困るんだけどね。




この状況で、伽斗のことが好きだなんて告白できない。