季節は冬になってきている。




私はマフラーをぎゅっと巻いて、教室を出る。




「あっ、莉那っ!!もう帰るの?」




「うん。葉月葵は早く海璃のところ行きなよ。待ってるんでしょ?」




「うん!!じゃあ、また明日ね!!」





手を振ると海璃の教室まで走っていく葉月葵。




あのテーマパークで、私たちが帰ってから海璃がもう一度葉月葵に告白して、無事付き合った。




ほんとに良かった。




私も行かないと。




「莉那。」




「あっ!伽斗。」




「今日だろ?退院。」




「うん。ほんとに良かった!!」




「俺もついて行っていい?」





「もちろん!!響樹も喜ぶよ!!」




「いや、俺いっつも弄られるんだけど。病人のくせに生意気だし。」





「それは響樹が伽斗に心開いてるってこと!!珍しいんだからね?響樹があんな感じなの。」




「そうかー?」