「あの、何考えるのか分からないですけど、、、、俺は初めて知りました。莉那が考えてること。」




「え?」





「ずっと苦労してますよ。ほんとにずっと。言いたいことも我慢して、俺たちに大変な姿なんて全然見せなくて。、、、俺はずっと我慢してる姿しか見てこなかったから、さっき、ちょっと嬉しかった。莉那も弱いところ見せる人がいるんだって。」




静かに話す声と目が、莉那に似てる。




そして考え方も。




お互いが大切すぎて、自分が傷ついてることに気づかない。




お姉ちゃん想いだよ。




響樹君だって、辛かったはずなのに。




「俺がもっと助けてあげられれば良かった。そしたら、莉那ももっと笑えるのに。」





「、、、、、、それはちょっと違うんじゃないかな?」




「え?」




響樹は不思議そうな顔をした。




「莉那は響樹君に迷惑かけたくなかったんだよ。どれだけ響樹君がバスケに真剣か知っていたから。それに、莉那は意地っ張りでしょ?」