「伊知!!響樹起きたよ!!」




伊知のことを起こすと、飛び上がって響樹に近づいた。




「お兄ちゃん!!」




「伊知。ありがとな。お姉ちゃんに電話してくれて。」





響樹は優しく伊知の頭を撫でた。




そして、お医者さんと看護師の人が来て、軽く検査をした。




「今のところ大丈夫ですね。安静にしてれば早く退院できますよ。お姉さんだけ、廊下でちょっとお話いいですか?」




「あっ、分かりました!!」





廊下に出ると、入院中の気をつける点や必要なものなど教えて貰った。




「ありがとうございます。助かります。」





「いいんだよ。、、、、、、ただ、さっき病室で話してたのちょっと聞こえてね。」




「あっ!!すいませんでした!!大きな声で。」




「それは大丈夫だよ。ただ、今度はお姉さんが倒れないようにね。私は医者だから、個人的な話に入っていくことは出来ないから。」




「気をつけます。ありがとうございました。」




優しそうなお医者さんで良かった。




でも、話してるの聞かれてたなんて、、、、、、




よし!




これから響樹のことも伊知のことも私が頑張らなきゃ。




いなくなりたいなんて、考えてる暇もない。




もう、考えない。




だって、




私には大切な人がまだいるんだから。