私が泣き止むまで、伽斗は抱きしめてくれた。




ずっと、ずっと。




「落ち着いた?」




「うん。ごめん。服も、何もかも。」




「なんでもいいよ、服なんて。莉那が元気になれば。」





そう言って、抱きしめていた手を離して、綺麗な指で私の涙をすくった。




「俺にとっても大事なんだ。莉那が。」




「ありがとう、さっきから伽斗。嬉しい。」




「うん。、、、あとは響樹君が起きるだけだな。」





「うん。、、、響樹。」




それから、10分くらいして、




「ん?今、指が動いた!!」




握っていた手が動いたのだ。




「あっ、ほんとだ。」




「響樹っ!!」




名前を呼ぶと、片方の目が静かに開いて、、、





「なに、、、、、、ここ。どこ?」




「「起きたーー!!」」




急いでナースコールを押す。





「病室だよ。痛いところない?」




「病室、、、、、、あぁそっか。うん。大丈夫。」