「お姉ちゃんはいつも大変そうだって。辛そうにしてるって。友達なら莉那のこと助けてって。」




「嘘、、、、。伊知が？」




「うん。、、、、、、莉那はずっと、喧嘩するところとか見せないようにしてきたんでしょ？でも、伊知ちゃんは莉那が苦労してる事ちゃんと知ってたよ。」




その事実に泣きそうになって、私は伽斗の背中に手を回した。




じゃないと、涙が零れ落ちそうで。





「ねぇ、莉那。さっき、お母さんになんて言われたの？俺で良かったら、全部話してよ。ちゃんと聞くから。俺には、、、頼って。」





その諭すような言い方に、私は負けてしまった。




ずっと、言わないようにしてきたのに、そんな優しい言葉言われたら、全部抱えてきたものが溢れ出る。




「お母さんは、私が全ての始まりだって。私が生まれたことが、間違いだって。私が生まれたから、人生狂ったって。」





あの目も、あの姿も私はさっきのことのように鮮明に覚えている。




「ずっと我慢してきた。お母さんが機嫌悪くても、おばあちゃんやひいおばあちゃんと喧嘩しても。響樹と伊知を守りたい。辛い思い、させたくないっ！だからずっとずっと、我慢してた。」






「うん。」