ううん。




あの時まで、最高の一日だった。





、、、伽斗に迷惑かけたなー。




私ったら、何人に迷惑かければ気が済むんだろう。




もし私がもっと早く帰っていれば。




今日、あんなこと言わなければ。




響樹はここにいなくて済んだのに。





どうして、こうなっちゃうんだろう。





伊知にも、辛い思いをさせた。




あんな涙、流させたくなくて今まで頑張ってきたのに。




全部水の泡。




しかも、お兄ちゃんの血を見るんだから。




精神的なショックもあるよね。




キツイよね。




私が代わってあげられたらなんて、こんな時に思ってしまうんだ。




コンコンッと扉をノックする音が聞こえた。




「一応ノックしてみた。」




なんて、ちょっと抜けたことするから少しだけ笑ってしまった。




「伽斗、それどうしたの?」




伽斗の手にはコンビニの袋と、紙袋。




「これ、弟に頼んで持ってきてもらったんだ。」





紙袋の中に入ってたのは、男もののスエットとパーカー、そしてふかふかのブランケット。




「なんかこうなるかもしれないなーと思って。それに、入院してる間も使えるだろ?ブランケットは。その服は俺のだけど、莉那着替えてこいよ。それじゃ寒いから。」