「病室まで案内します。」





医者と看護師の後ろをついていく。




1人部屋で、結構広かった。




「今日はどうしますか?お帰りになりますか?それとも、ここにいますか?」





「ここにいてもいいんですか?」





「1人部屋ですし、大丈夫ですよ。静かにしてもらえれば。」





「じゃあ、今夜は泊まります。」




そう伝えると、看護師の人に説明を受けて、ベッドの隣に座った。




「お姉ちゃん。」




伊知が心配そうに響樹を見る。




「大丈夫だよ。成功したし。目覚ましたら起こしてあげるから、そこのソファーで寝てな。」




「うん。」




伊知がソファーに横になると、自分が来ていたジャケットを伊知にかけた。




「莉那。俺も泊まるよ。」




「いいの?」




「うん。あっ、ちょっとだけ家に電話してくるな。」




そう言って部屋を出ていった伽斗。




私は椅子に座って、そっと響樹の手を取った。




「ごめんね。響樹。私のせいだね。」




今日、最高の一日になると思ったんだけどな。