零れ落ちそうになる涙を必死に我慢した。




伊知の元に行くと、





「お姉ちゃん。お兄ちゃん大丈夫なの?」




「うん。助かるって。大丈夫だよ。」





伊知にだけは不安にさせないように。




「そっか。良かったー!」




子供の笑顔は無邪気で、時に残酷かもしれない。




そして、私達は手術室の前で待つことになった。




赤いランプが目から離れなくて。




ずっと見ていないといけないようで。




私はそっと目を閉じた。




ごめん。




ごめん、響樹。




私のせいだ。




混乱してて、ずっと考えられなかったけど。




響樹が母と喧嘩するなんて、今までなかった。




きっと、私のせいだよね?




私が機嫌悪くさせたから、とばっちりみたいなものだったんでしょ?




全部、全部、私のせいだ。




私が朝、我慢して何も言わなければ、こんなことにならなかった。




なのに、、、、、、、




ごめん響樹。




お願い。




手術成功してよ。