「大丈夫だよ。私はどこにも行かないよ?」




「うん。、、、、、、うん。」




伽斗が目を閉じて、眠るまで私は手を握られたまま寝顔を見ていた。




そっか。




お母さんいないのか。





だからあんなにしっかりしてるんだな。




あれ?




長男ってことは妹か弟がいるんだよね?




そろそろ帰ってくるんじゃないかな?




伽斗が寝たのを確認して、私はもう一度キッチンに戻る。




冷蔵庫のもので軽く夜ご飯のおかずになりそうなのを作る。




作り終わって、テーブルの上に書き置きもした。




伽斗に布団をかけ直すと、




「あれ?お兄ちゃんの彼女?」




そこにはセーラー服を着た女の子。




もしかして、




「妹さん?」




「はい!叶羽(とわ)って言います!中学二年生です。」




凄くしっかりした妹!!




「あっ、莉那です。お兄ちゃんとは友達で、今日早退したからお見舞いに来たんだけど。」