また、電柱のところに龍が立っていた。
またいる。
ここ最近、毎日私のこと待っててくれてるけど……本当にどうしたんだろう。
「龍!」
「お。」
「また待ってたの?いつも通りに一人で帰っていいのに……」
「……そうはいかない。特に、しばらくは。」
「……?」
先に歩き出す龍に続いて、私もあとをついていく。
なんだか、醸し出すオーラが少し怒っているような……?
最近は、少し何かに警戒しているような感じだったけど
今日はやけにそれ以上っていうか……。
なんだか、「何かあったの?」って、すんなり聞ける雰囲気じゃない……。
龍がこんなオーラ出すなんて、珍しい……。
家に着くと、龍は最近ホッとした表情をする。
そしていつもなら、玄関に入って、鍵を閉めてから龍は翼とツノを出す。
「ただいま〜!」って、元気にリビングへと駆けていく。
いつもはそうな、はずなんだけど。