私は怖くなってきた。

他の女を追い払ってでも自分の好きな男を手にいれようとする、そんな桜子に恐怖を覚えた。

「ね、帰ろ!」
桜子が遠藤君の手首を掴む。

ヤバい、桜子なら引きずってでも遠藤君と帰りかねない。

そう思った私はとっさに扉をガラッと開けていた。