次は誰がいなくなるのか、もしかしてあたしの大切な人が狙われるんじゃないか。


そんな不安で押しつぶされてしまいそうだ。


梓の手を握りしめて少し安堵感を覚えた時だった「友里」と呼ばれて振り向いた。


そこに立っていたのは照平だ。


「照平……」


「ちょっと話があるんだけど」


この前お父さんの行方不明事件について聞いたからだろう。


あたしは頷き、梓に断りを得てその場を移動したのだった。