「そっか。大きくなったね。大人になったらお母さんにも見えなくなっちゃうのかな?」


そんなこと、サイトにはかかれていなかったけれど。


この子がわざと姿を消すなんて意地悪をするとは思えなかった。


きっと、書かれていなかった事情があるのだろう。


少しの間止まっていた粗食音が再び聞こえて来た。


あたしは邪魔をしないよう、そっと窓を開ける。


全部食べきってくれれば少しは臭いも軽減するだろう。


それよりなにより、思いっきり空を見上げたい気分だった。


ソレが大人になり、あたしの願いを叶えてくれたのだ。