音に導かれるようにして寝室の奥へと移動する。


ベッドの奥へと視線を向けた瞬間、目玉が転がっているのが見えた。


悲鳴が喉の奥に張り付き、その場に尻もちをついた。


ペチャペチャという音はその奥から聞こえてきている。


そこにあったのは叔父の頭部で、なにかに寄ってガリッとかみ砕かれるのを見た。


「……もしかして、お前?」


名前のない子を呼ぶ。


するとさっきまでの粗食音がピタリと止まった。


それはあたしの質問に肯定してくれているように感じられた。


「姿が見えないけど……お前なんだよね?」


立ち上がり、叔父の遺体へと近づいていく。


ガリガリとかみ砕かれては消えて行く叔父の頭。


ソレが食事をしているのだ。