あの日ほど、澄んだ青空を嫌いになったことなんてなかったよーーー



ゴンッ

鈍い音とジワジワとくる痛み。

寝ぼけた目で最初にとらえたのは、冷たい先生の笑顔。
そして、クラスメイトの嘲笑うような視線。

「テスト前なのにいい度胸だなぁ 久世ぇ」

やっちまった。






「お前らいつまで笑ってんだよ…」

「だ、だってさ〜wwww」
「ちぃちゃんの授業では絶対寝るなって、あっれほどオレが……www」

俺の横で、腹を抱えて大爆笑しているのは、クラスメイトの小澤和音と、成田翔陽。
あの時、笑いを堪えてんのバレバレだっての。

「本物のアホだな」

静かに毒を吐いてるのは、阿部浩介。
こいつのほうがタチ悪い。素直すぎて。
まだ笑ってくれてる方がありがてーんだけど……

「っ仕方ねえだろ? 今日めっちゃ適温なんだよ」

「ww 適温って……ww」


仲間と楽しく笑って、しかも雲1つない青空。
いまめっちゃ青春してる。最高じゃん。

よくロマンチストって言われるのは、この考えのせいかな。