それに、その人から貰ったであろう可愛らしいプレゼントも2人で何度も見て、その可愛らしさに2人で盛り上がった。


お母さんの話を聞く限り、再婚しても何ら問題のない人の様だけれど。


(でも、そのキムさん?が、“優しい”っていう仮面を付けてただけだとしたら?再婚したら、沢山沢山怖くて嫌な事ばかりする人に豹変したら…?)


こういう考えは止めた方が良いと分かっているのだけれど、確認せずにはいられなかった。


「凄く良いと思う、んだけどね…」


私は若干俯き、言葉を絞り出した。




「もし、再婚したら…私、叩かれないよね……?殴られないよね……?」




そう。


私が最初、お母さんとキムさんの再婚に過剰に驚いた理由。


それは、私が前のお父さんに、虐待されていたから。


DVには付き物の殴る、叩く、蹴る。


それは、もはや日常茶飯事で。


しかも、お母さんが仕事で居ない時を見計らって私に手を上げるのが、お父さんのやり方だった。


束縛もされたし、家から外出出来ない様にされた事もある。


腕や足を縛られて自由に動けない様にされた事もあるし、何度も希望や夢を捨てられた。


そんな彼は逮捕され、今は刑務所の中に居る。