先程まで中学校に居たせいで、私の考えの中心はずっと勉強の事だけで。
だから、お母さんに言われた通りにリュックを置き、部屋着に着替える間も、私はずっと勉強について言われると思っていた。
「着替えたよ。…で、話って?」
暖かな冬用の部屋着に身を通した私が、再びママの元へ戻ると。
「…瀬奈、座って」
今まで見た事がない程神妙な顔つきをしたお母さんが、居た。
(お母さん…)
いつものお母さんは、こんなに真面目な顔をしない。
これからされる話は、明らかに勉強関連ではないと察した私は、
「うん」
と素直に頷きながら、リビングの椅子に座った。
「瀬奈。今から話す事は大事な話だから、驚かないでよく聞いてね」
そう言いながら、お母さんも私の目の前に座って。
「う、うん…」
私は、微かに頷いた。
それを見た彼女は、長い間を空けた後にもう一度口を開いて。
「お母さんに、今付き合っている人が居るのは、知ってるよね?」
そう、聞いてきた。
私のお母さんとお父さんは、今から6年前-私が小学3年生-の時にある理由で離婚をした。
私はお母さんの方に引き取られ、それからずっと2人だけで生活をしてきた。
シングルマザーとしての子育てが厳しいという事は、その頃はまだ小学生だった私にも少しは理解出来ていて。
だから、お母さんに言われた通りにリュックを置き、部屋着に着替える間も、私はずっと勉強について言われると思っていた。
「着替えたよ。…で、話って?」
暖かな冬用の部屋着に身を通した私が、再びママの元へ戻ると。
「…瀬奈、座って」
今まで見た事がない程神妙な顔つきをしたお母さんが、居た。
(お母さん…)
いつものお母さんは、こんなに真面目な顔をしない。
これからされる話は、明らかに勉強関連ではないと察した私は、
「うん」
と素直に頷きながら、リビングの椅子に座った。
「瀬奈。今から話す事は大事な話だから、驚かないでよく聞いてね」
そう言いながら、お母さんも私の目の前に座って。
「う、うん…」
私は、微かに頷いた。
それを見た彼女は、長い間を空けた後にもう一度口を開いて。
「お母さんに、今付き合っている人が居るのは、知ってるよね?」
そう、聞いてきた。
私のお母さんとお父さんは、今から6年前-私が小学3年生-の時にある理由で離婚をした。
私はお母さんの方に引き取られ、それからずっと2人だけで生活をしてきた。
シングルマザーとしての子育てが厳しいという事は、その頃はまだ小学生だった私にも少しは理解出来ていて。