髪はこげ茶色。
鼻筋が通ってて、
かわいいよりはかっこいい。
背は平均よりも少し高いかも。
筋肉はほどよくついていて、細マッチョって感じ。
一重(本人は嫌みたいだけど)なのにキツい印象は全然なくて
きっとそれは彼がよく笑うから。
白目がとってもきれいで
目を合わせると吸い込まれちゃいそう。
授業中すぐ寝るのに
成績はそこそこいい。
弱点は高いところ。
ジェットコースターなんて絶対乗らない
ちっちゃい頃から誰にでも優しくて
…もちろん女の子にも。
私以外に優しくしないでって思うときもあるけど、
誰にでも優しい彼が好きなの。
あとはやっぱり
いつも私を助けてくれる。
まだまだあるけどとりあえずこれが
私の大好きな幼なじみ。
…夜中になんか出掛けるんじゃなかった。
街灯がポツン、ポツン、とあるだけの暗い道を歩きながら思う。
冷や汗が首筋をつたって、私の恐怖を倍増させた。
私が足を速めるとソレも足を速める。
怖くてできないけど、
私が足を止めたらきっと…
心臓がマラソンの後みたいに音を立てる。
息も荒くなってきて、走ってるわけじゃないのに息切れしそう。
手に持ったビニール袋がカサカサ鳴る度に、悪い夢じゃないかなとか思ったりしたけど
顔に刺さる痛いほど冷たい空気に現実だと教えられる。
…あぁ、本当に出掛けるんじゃなかった。
17年間生きてきて今、一番後悔してる。
財布とスマホだけ持って、家のカギをかける。
目指すは歩いて5分のコンビニ。
冬に暖かい部屋で食べるアイスって美味しいんだよな、とか考えて、行きは順調だった。
問題は、帰り。
なんか足音聞こえるなぁって思って、後ろ振り向いて見たら
10メートル先くらいに男の人?がいて。
こんな真冬の夜中に出かける物好きもいるもんだね、と自分のことは棚に上げて、変な人くらいにしか思ってなかった。
でもやっぱりちょっと怖くなってきて。
足を速めたら向こうの足音も速まった。
ちょっとゆっくりめに歩いてみると
ソレもゆっくりになる。
ここでようやく気づく。
あ、私つけられてる。
たった5分の道なのに
行きはあんなにすぐに着いたのに。
びっくりするくらい長く感じて、怖くて怖くて。
無意識のうちにポケットからスマホを取り出して、
彼とのトーク履歴にメッセージを打った。
『助けて』
『つけられてるかも』
一方的に2つ送信して、ポケットにスマホを戻したところでちょうど家の前に着く。
良かった、思ったより早く家に着けた…
カギを開けようとするけど…
っ、なんでこういうときに限って…!!
こういうときに限って、うまく鍵穴に入らない。
怖さと安堵と寒さと、
いろんな気持ちが混ざって手が震える。
早く開けなきゃ…!
そう思うほどに手は言うことを聞かなくて、ようやくカギが入ったと思ったら今度はうまく抜けない。
すると聞こえてきたのは、走ってくる足音。
やば、追い付かれたっ…?!