外に出ると日は陰り始めていた

川沿いがあり、そこを歩く

夕日が綺麗だ





『てっきり高いとこ連れてかれるのかと』

「行きたいところに高いも安いもありません」

『金持ち発言だな』

「使う宛が見当たらなかったんですよ」



全く、乙羽さんの言う通りだ
柊さんって本当に遊ばないな。








駅の方に向かうとネオンがキラキラ輝いていた


アゲハさんのお店も開店している




『夏祭り、行きたいね』

「……は?今は夏ではないですよ」

『花火大会とかイルミネーションとか見たいなって
ネオンが綺麗だからそんな風に思っちゃった』

「…」


柊さんは調べに取りかかったので慌てて制す

『冗談だって!乙羽さんはすぐ調べてってタイプなの?』

「いえ、主に美羽様が」

『あぁ、そうなんだ…』




人混みの中に見覚えのある人が通っていた

美代子さんだ
彼女はまた知らない男性と腕を組んでいる

気付く素振りもなくこっちに向かってくる