『…だからってこんなのダメですよ!!』



俺の片手にはさっき柊さんから渡された紙袋

その中には昨日見たモデルさんが着てたような女物の服だ

柊さんは平然とだんに猫じゃらしを向けて遊んでいる。…楽しそうだ






「ご安心ください。お嬢様との会食は夜だけにしておきました」

『だったら尚更まっ昼間からこんな格好する意味あります!?』

「あなた役者でしょ?異性にもなれるでしょ」

『いやいやいや!俳優が女性の役をやるなら普通に女優使いますよ!?
何でも出来ると思わないでください』

「…」



柊さんはだんと遊ぶ手を止めて向かってくる
後退るから逃げ場が無くなってしまった

これは所謂、壁ドンと言うのでは?俺もよくドラマとかでやるから知ってる
…やられるのは初めてだけど。


って柊さん顔近いし!




「そういえば湊の彼女枠はもう埋まってますが彼氏枠はまだでしたね」


…は?


『……ん?恋人に枠とかあるんですか?初めて聞きました。
そ、そんなの不道徳ですよ!』

「早くしないと脱がせます。予定が詰まってるんですよ」

『んな無茶な…』