何とか、逃れようと会話を探すが頭が真っ白でそれどころではない。







「はぁー…。あなた、私以外の人の前でそんな顔をするなと言いませんでしたか?」

『?』


鏡を見ると頬は紅潮して目が潤んでいた

俺今、こんな顔してるんだ…。






こんな顔、他の作品でやってたっけ?
あ…。俺…。



『…汚れてたんだな』

「汚れ…?あなたは汚れてなどいません。あなたはどこまでも純白で綺麗で」

『え?何何?そんなこと言っても何もでないからね』

「…あなたは、人を騙したり…人を……」

『?……俺だって騙したりしてるよ?そんなの普通だよ。柊さんだって綺麗じゃない』





何だか二人で一緒にいるのに、会話が続かない。
柊さんも俺に隠してて俺も柊さんに隠してる。

でも不思議と離れたくはなかった




そんな沈黙を破ったのは乙羽さんだった






「柊!?何やってるの?」

「お嬢様こそ。ここは男子トイレですよ?」

「湊くんが遅いから見に来たの。例の彼女とキスしたんだって。いつ私たちに顔を見せてくれるのかしら?」

『!?それ…っ』

「そうですね。近々…」





柊さんがニヤニヤしながらこっちを見てくる

『…』




嫌な予感…。