『柊琉』と書いてあるところをタップし


電話をかけると


柊琉はワンコール目で電話に出た。


「もしもし?」


柊琉の低い声が廊下に響く。


「ねえ柊琉、後夜祭の花火一緒に見よ?」


「急に電話してきたから何かと思ったらそんなことか。」


そんなことって!


私にとっては超重要事項なのに。


続けて柊琉が話し出す。


「俺が呼び出したら来れる?」


「もちろん!」


私は勢いよく答えた。


柊琉と二人で花火が見れるんだ。


今年二回目の柊琉との花火だ。


「楽しみにしてる。じゃあね。」


柊琉のその声を合図に、電話が切れた。


そうと決まれば、文化祭の準備は


張り切るしかないなあ。


美波のいる教室への道のりを


私はスキップをしながら戻っていった。