(始業式)


登校し、下駄箱に着くと


美波がこっちを向いて手を振っていた。


「瀬那久しぶり!」


私も大きく手を振り返す。


「美波〜!会いたかった!」


私たちは夏休みにもたまに会って


遊びに行ったりはしていたが


夏休み終盤は課題とテスト勉強で


お互いに忙しく、あまり会えなかった。


「地味に一週間ぶりくらい?」


「瀬那ちょっと焼けたでしょー?」


「そうかなあ?」


言われてみれば確かに焼けちゃったかも。


サボり癖が昔からすごいから


日焼け止めを塗らずに外に出ることが


たまにあったからそのせいだと思う。