「瀬那!こっちの方がよく見えるよ。」


そう言われて私は柊琉の横に座る。


もうすぐ花火かあ。ドキドキするな。


「俺はやく二人っきりになりたい。」


隣でそんな声が聞こえて思わず心臓が高鳴った。


なにそれなにそれ、私これから襲われる?


それもありかも。とか思ったりして。


「私も。」


色んなこと考えてるのがバレたくなかったから


私は短く一言でそう答えた。


そして花火が始まった。


広い空に打ち上がるたくさんの花火。


花火は何度も見たことがあるけど


今日の花火は特別綺麗に感じた。