屋台の前を歩いていると


私の好きなかき氷屋があるじゃないか。


「あ、私かき氷食べたい、、、」


ねだった訳じゃなくて


純粋に食べたいという気持ちが


私の口を動かした。


「買ってやるから。」


温かい。そう思った。


迷わずそうやって言える彼は


やっぱり私の自慢の彼氏だ。


私は柊琉が買ってきたかき氷を手に取り


いちごシロップと桃シロップをかけた。


「なんで二つもかけてんの。」


私の大好きな笑顔を浮かべて柊琉が言う。


「私はいちごと桃が好きなのー。」


口にかき氷を頬張りながらそう答える。


そう言えば前にも桃の話したなあ。


「桃か俺どっちの方が好き?」


とか柊琉が聞いてくるから


迷わず「柊琉」って答えたんだっけ。


なつかしいな。


そんなことを思っていると


あっという間に花火の時間になった。