3
「ジーク、許せねぇ」
トイラは殺気だち、唸りを上げる。
尖った牙をむき出しにし、興奮でねばっとした唾液が白く糸を引いている。
猛獣のごとくジークに爪を突き出し襲い掛かった。
振り上げた鋭いカマのようにジークの体に食い込み引き裂いていく。
ジークは痛さに悲鳴を上げた。
服はずたずたに、その間から血にまみれた皮膚が見えている。
「くそ、トイラ、よくもやったな」
ジークも怒りに任せ、もてる限りの力を振り絞り、掌をトイラに向け熱い光線を放つ。
トイラはそれをジャンプしては、ひらりとかわし、ジークの胸元に飛び込んで地面に倒し、逃がすまいと押し付けた。
ジークの顔めがけて前足を振り上げ、えぐるように引っ掻いた。
「うっ」
ジークは左目をやられ、血まみれになっていた。
そしてコウモリの姿になると、トイラの押さえつけた足を掻い潜って空高く飛んでいった。
「待てジーク」
トイラは追いかけようとしたが、キースに呼び止められた。
「トイラ、これを見てみろ。ユキの痣が半月になっている」
キースは人の姿になり、ユキを抱き抱えていた。
トイラも人の姿に戻ると、ユキの前に駆けつける。
ユキの胸元のアザがはっきりと見えた。
トイラは驚愕し、気が遠くなりそうにうろたえていた。
「ジーク、許せねぇ」
トイラは殺気だち、唸りを上げる。
尖った牙をむき出しにし、興奮でねばっとした唾液が白く糸を引いている。
猛獣のごとくジークに爪を突き出し襲い掛かった。
振り上げた鋭いカマのようにジークの体に食い込み引き裂いていく。
ジークは痛さに悲鳴を上げた。
服はずたずたに、その間から血にまみれた皮膚が見えている。
「くそ、トイラ、よくもやったな」
ジークも怒りに任せ、もてる限りの力を振り絞り、掌をトイラに向け熱い光線を放つ。
トイラはそれをジャンプしては、ひらりとかわし、ジークの胸元に飛び込んで地面に倒し、逃がすまいと押し付けた。
ジークの顔めがけて前足を振り上げ、えぐるように引っ掻いた。
「うっ」
ジークは左目をやられ、血まみれになっていた。
そしてコウモリの姿になると、トイラの押さえつけた足を掻い潜って空高く飛んでいった。
「待てジーク」
トイラは追いかけようとしたが、キースに呼び止められた。
「トイラ、これを見てみろ。ユキの痣が半月になっている」
キースは人の姿になり、ユキを抱き抱えていた。
トイラも人の姿に戻ると、ユキの前に駆けつける。
ユキの胸元のアザがはっきりと見えた。
トイラは驚愕し、気が遠くなりそうにうろたえていた。