律佳は怖いのか、ギュッと拳を握りしめて震えている。


人嫌いって聞いてたけど、女もやっぱりダメなんだな...。



「今暇なんでしょー?私たちと遊ぼうよぉ」


「ね!ね!」


律「や、やめ...!」


桜「おい、ババア。俺の連れに何してくれてんだよ」



俺は走って律佳の元へと行き、
女たちと律佳の間に自分の体を割り込ませた。


怖くて嫌で足が震えていたけど、
律佳の怖がっているとこ見たら、じっとしてられない。


俺が来たことで女たちは驚いて、また俺の言った言葉に
怒りの声を上げた。



「だ、誰がババアよ!」


「顔がいいからって調子に乗らないでよね!」


桜「俺からしてみれば、お前らは年上のババアだから。行くぞ、律佳」


律「えっ」



俺は律佳の手を握って全速力で逃げた。


罵られた女たちは血相を変えて俺たちを追ってきたけど、
元々足の早い俺はスピードを調節して追いつかれないよう
走り切った。