「はぁ…朝からなんて夢を…」
朝ごはん中ももんもんと海斗くんのことを考えていた私は、家を出るのがいつもより遅くなってしまった。
家の扉を開けると、
前の家の扉…涼の家から涼がちょうど出てくるところだった。
ばっちり目が合ってしまい、何故かわからないけど目を逸らしてしまった。
そして涼の方は見ずに、駅に向かった。
追いつかれないように
早歩きをして。
そして学校。
「美穂おはよー!」
「あ、ユリ、おはよう」
「あのさ、今日の放課後さ…チア部で集まりがあるんだけど…」
「あ、じゃあ待ってるよ。うーん…教室にいると怒られちゃうかもしれないし、昇降口で待ってるね」
「わかったー、ありがとう!」
本当は図書室で待ってる…って言いたいところなんだけど。
昨日のことがあってから、なんかドキドキしちゃって。
…でも、海斗くんは
“ またね ”
って言ってたから…。
今日の昼休み、もしかして…。
そんなことをぐるぐる考えていると、いつの間にかお昼の時間。
…どうしよう…。