「はぁ…疲れたなぁ」

家の扉を開け、ただいまーと母親に言って自分の部屋に入るとすぐベッドに飛び込んだ。



…私が海斗くんに恋してる…かぁ…



今日、図書室で私に向けてくれた笑顔。
駅前の本屋で私に向けたウィンク。
そして…


“ 美穂先輩 ”


私の名前を呼ぶ、声…。



思い出すだけで心臓の鼓動が早くなる…気がする。



これって…やっぱり好き…なのかな?



……海斗くんが好き…?




…恋をするなんて…まだ先のことだと思ってた。



でも、



海斗くんの声が、綺麗な髪の色が、笑顔が。



頭から離れない。




海斗くんのことを考え、ユリの言葉を思い出す…それをベッドの上でもんもんと繰り返していたら、


いつの間にか私は眠りについてしまった。